ティラピア 日泰友好の証!! タイ国民に愛される天皇陛下のお魚とは!?

ティラピア は、タイではプラーニンと呼ばれる淡水魚です。タイ国内で広く養殖され、国民食として貴重なタンパク源となっています。

実はこのティラピアには、日本とタイを結びつけるストーリーが隠されていました。ということで、今回は、タイの国民食ティラピアについて、記事にしたいと思います。

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ティラピア 日泰友好の証!! タイ国民に愛される天皇陛下のお魚プラーニンとは!?

ティラピアとは!?

ティラピア

ティラピアは、アフリアや中近東を原産とした淡水魚です。臭みのない白身魚で、貴重なタンパク源でもあり、世界各地で広く食されています。

日本においても太平洋戦争直後の食糧難の時代に、タンパク質不足を補う貴重な栄養源として、重宝されていました。ちなみに日本に入ってきた種類はナイルティラピアです。

イズミダイやチカダイと呼ばれ流通していましたが、近年は鯛の養殖に取って代わったことから見かけることはあまり無くなりました。

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タイの台所を支える国民食!! プラーニンとは!?

ティラピア

このティラピアは、タイではプラーニンと呼ばれ、広く流通しています。淡水魚ですが、全く臭みも無く、食べやすい魚です。

市場でも必ず見かける魚で、1尾60バーツほどの安価で購入でき、レストランでも食べることができます。また、屋台でも焼かれた状態で販売されているのを見かけるでしょう。

最近ではプラーニンのハイブリット種、プラータップティムも流通しています。個人的にはビールとの相性がバツグンの塩焼きがおすすめです。

ちなみにプラーニンは黒っぽい色の魚、タップティムはやや赤い色をしているので見分けがつくでしょう。いずれも貴重なタンパク源として重宝されているのです。

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タイでティラピアが流通したきっかけは日本の天皇陛下!?

ティラピア

実はこのタイのティラピア(プラーニン)は、日本の天皇陛下がプミポン前国王に送った魚だということはあまり知られていません。

1960年代に厳しい食糧事情だったタイを救うために、魚類学者でもあった当時の皇太子明仁親王、現在の天皇陛下が繁殖力の強いティラピアの養殖を提案しました。

そして、同時に50尾を贈られ、プミポン国王が宮殿の池で繁殖を始めます。その後、1万匹まで増やしたティラピアが水産試験場を通じて、各地に稚魚として配られました。

また、このエピソードからタイでは華僑により仁魚という漢字名がつけられ、タイ語でプラーニンと呼ばれるようになったのは、この仁魚の名前が由来とも言われています。

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タイ政府が推進したティラピアの養殖事業!!

ティラピア

日本の天皇陛下から贈られ、プミポン前国王によって繁殖されたティラピアは、タイ全土で政府の推進を受けて養殖事業がスタートします。

現在タイ国内で40万人以上の雇用を生む産業となり、国民の食だけではなく、職を支えるまでになりました。

ティラピアの養殖が安定した収入を生むことが理由で、米価の低迷と肥料価格の高騰に悩む米農家が水田を掘って池に変えるケースも増えています。

こうしてティラピアの養殖事業は、年々その出荷額を増やしており、タイ人の収入を支える重要な産業になっているのです。

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日本の皇室がタイでも愛される理由とは!?

ティラピア

タイでは、王室と共に日本の皇室も同じく親しまれています。愛される理由は、こうした古くからの両国の親交の歴史が一役かっていることは間違いありません。

2006年にプミポン国王陛下の即位60周年の記念行事が行われた際には、約30か国の君主がタイに招待されました。

しかし、即位祝賀行事後の晩餐会に両陛下だけが招かれたことからも、皇室がタイの王室にとって特別な存在だということを示しています。

先日陛下が初のベトナム訪問を行った際にも、帰りにタイのバンコクに立ち寄り、昨年88歳で亡くなったプミポン前国王の弔問をされました。

そして、天皇、皇后の両陛下が被災地にて、ひざを突き合わせてお見舞いをする映像は、タイでもよく取り上げられています。

これはタイ国内でプミポン前国王が各地を訪問され、国民と真摯に向き合った姿と重なるものがあり、この姿に好感がもたれている証拠と言えるでしょう。

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日本の皇室とタイの王室の繋がり!!

先日のプミポン前国王の葬儀の際には、日本から秋篠宮様と紀子様が参列されている様子がテレビで中継されていました。

秋篠宮様もニワトリやナマズなどの研究でよくタイを訪問されているため、タイ国民にも広く知られています。

また、両国の外交関係は、明治天皇と当時の国王ラーマ5世の時代に正式な国交を開始して以来、約130年に渡って親密な関係が保たれてきました。

そして、皇室と王室の関係だけではなく、過去の長い歴史の中で、行政や民間のレベルにおいても交流が続いているのです。

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さいごに

歴史とは本当に面白いもので、タイで当たり前に流通している淡水魚がまさか日本の天皇陛下が送ったティラピアから養殖がスタートしたとは感慨深いものです。

タイでティラピアを食べるときの小話として覚えておくのも良いでしょう。また、日本の皇室とタイの王室の親密さを裏付ける話としても語り継いでいくべきだと思います。

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